
スポーツメンタルコーチの押田海斗です。
本日は「総合格闘家・堀口恭司選手のメンタル」について、スポーツメンタルコーチ押田の目線から見て感じたことを綴らせていただきます。
こちらは、堀口選手に直接聞いたことではなく、全て私の憶測でのコラムになっております。
先日、総合格闘技の世界最高峰「UFC」に、堀口恭司選手が9年ぶりに復帰し、見事一本勝ちを収めました。
堀口選手は、私と同じ“伝統派空手”の出身ということもあり、総合格闘家として活躍し始めた頃からずっと注目してきた選手です。
これまでにも「Bellator MMA」や「RIZIN」で王者になり、世界トップレベルとして走り続けていました。そんな堀口選手が念願のUFCに戻ってくるということで、ファンもメディアも大きく盛り上がっていました。
ですが一部では、「もうピークは過ぎた」という声もあったので、今回の復帰戦がどんな試合になるのか、私も試合前からとても注目していました。
試合前インタビューでの“あの言葉”
私が一番印象に残ったのは、試合前のインタビューや自身のYouTubeで何度も語っていたこの言葉です。
「やることは同じだから」
これを聞いたとき、率直に「活躍するに相応しいメンタルを持っている」と感じました。
念願の舞台であり、世界中が注目する状況であり、久しぶりのUFC。
普通なら、緊張や高揚で心が乱れてもおかしくない場面です。
しかし堀口選手には、浮ついた様子が一切ありませんでした。
「やることは同じ」と言える理由
この言葉が出る背景には、
“自分の準備に対する圧倒的な自信”
があるのだと思いました。
日常の積み重ねに不安があったり、どこかで妥協していたりすると、試合直前に焦ってしまいがちです。
「あれもやらなきゃ」「もっと準備しないと」
そんな不安が出てきてしまうのが普通です。
しかし堀口選手は、“積み上げてきた準備や経験に自信を持っている”からこそ、
「やることは同じ」と自然と言えるのだと思いました。。
この一言に、堀口選手が結果を残していくメンタルの本質が詰まっているように感じました。
試合中に語った「何も考えないようにしていた」
試合中の心境を聞かれた際、堀口選手はこう答えていました。
「何も考えないようにしていた」
これもまた、簡単なようで本当に簡単ではないことです。
人は本能的に
「どうにか勝ちたい」
「もっと派手に決めたい」
「結果を残したい」
といった“欲求”が湧いてきます。
その欲求が強ければ強いほど、視野が狭くなり、冷静さが失われ、プレーが乱れていく。
多くの選手がここで足元をすくわれます。
でも堀口選手は、欲求に飲まれることなく
「今まで積み上げてきたものを、淡々とやるだけ」
という冷静な状態を保っていたようです。
これは、仏教にある
「求めても必ず満たされるわけではない」
「反応しても意味がない」
というマインドにも通じる、非常に高い精神状態なのです。
欲求よりも“今やるべきこと”を優先できる
UFCという舞台は、誰もが興奮し、刺激が強く、欲求が溢れ出す環境だと想像しています。
そこで、
- 「派手なフィニッシュを決めたい」
- 「世界中の注目を浴びたい」
という“欲求”に引っ張られていたら、やることが今まで通りではなかったかもしれません。
しかし堀口選手は、あくまで
「やるべきことにだけ集中する」
という姿勢を貫いていました。
その結果として、
- 勝利
- 世界中からの称賛
- 次の挑戦の機会
これらを手にしたのだと感じています。
一流のメンタルは“試合当日だけ”で作られるものではない
堀口選手はインタビューで、こう話していました。
「何に対しても特別な感情を持たない」
世界を旅しても、「わーーー!すごーい!」と興奮しすぎることもなく、
常に冷静に「おー、すごいな」くらいで終わるらしいのです。
つまり、
普段から何に対しても特別な感情を持たないような習慣を積み重ねている。
のだとインタビューを聞いていて感じました。
だからこそ、大舞台でも心がブレることなく自分のパフォーマンスを出せているのと思います。
改めて、メンタルは才能ではなく、日常の積み重ねで育つものだということを、堀口選手を見て実感しました。
どんな選手にも言えること
- 技術がどれだけ高くても
- フィジカルがどれだけ強くても
試合でメンタルがブレれてしまえば、実力は発揮できません。
逆に、
今やるべきことに集中できるメンタルさえ持っていれば、自然と力を出し切れるように技なっていくのです。
今回の堀口選手の試合は、まさにその象徴だと感じました。
最後に
メンタルは、日々の意識で育てることができます。
そして、目標を叶えていくためには
“どんな目標があり、そのためにどんなメンタルを手に入れたいか” を明確にしていくことが大切です。
技術やフィジカルだけに意識が向き、「心技体」の心を疎かにしてしまえば、「技」も「体」も100%発揮することはできません。
正しい知識と日々の取り組み一つで、パフォーマンスは大きく変わるので、このコラムが“結果を出すためのメンタル”に意識を向けるきっかけになれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


